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自分でつくる世界に一つの曲げわっぱ講座

2017年12月1日

11月25~26日に1泊2日で開催した『自分に合わせて自分でつくる世界に一つの曲げわっぱ』
その名の通り、みんなそれぞれに自分に合わせてイチから全部自分で作りました~!!
はじまり!.JPG

今回、この講座に参加して下さったのは12名!遠くは京都からの方も。
年代も普段やっていることもバラバラの男女が集まり、とっても賑やかで楽しい2日間となりました。


まずは、講師の小杉さんが補修を手がけている古民家「柚子里庵」の見学へ。

わっぱ古民家見学.JPG

実は昔、小杉さんご夫婦もお住まいだったという築100年以上の古民家。
みんな興味津々です。
造り一つひとつに工夫がされていて、小杉親方のユーモアとセンスが光ります。
そして何より想いが詰まっていて、親方のお話を聞きながら見ることができ、
とっても良い時間になりました。


その後昼食をとり、いよいよ曲げわっぱづくりスタート!
1日目の目標は、側面のわっかの接着まで!!

小杉さんの作業手順を聞いたら、それぞれに早速作業にとりかかりました。
本当にゼロからやるので、まずは板の採寸から。

わ採寸.JPGわ採寸2.JPG
いらないところは切り落とします。

そして曲げた時に重なる接合部を斜めに削っていきます。

わカンナ.JPGわ斜めだし.JPG
ここも本来はカンナで削っていきますが、なかなか時間がかかって
難しいので、小杉さんが工夫を凝らして用意したスーパー削り機に手伝ってもらいます。

そして、いよいよ曲げ。

80度くらいに熱したお湯で15分ほど煮沸、とりだしたらすぐに曲げていきます。

わ曲げ.JPG

一番力がいる作業ですが、参加者同士お互いに手を貸しながら、
協力して進めました!
「木が曲がるの~!」という驚きと、「あわわ早くしなくちゃ」というプレッシャーと、
神秘的ながらとっても忙しい作業でしたね。笑


その後の乾燥は、なんと電子レンジを使って、慎重に行いました。
本来はやはりもっと時間をかけてゆっくり乾燥しますが、
ここはスーパーアイテムを使って短縮していきます。

わ乾燥.JPG

乾いたら、接着。

わ接着.JPG1日目しゅうりょう.JPG
これでやっと、1日目の作業、終了~!!
なんとか山場を越えて、みんなの顔もほころびます。


作業後は、夕食の準備!
休む暇はありません。笑
みんなで楽しくクッキング♪しました。

わ夕食づくり2.JPGわ夕食づくり3.JPG

ご飯は、作業で出た木端や木くずで火をおこし、羽釜で炊きました!
木のパチパチ燃える音と、やがて香ってくるお米のい~い香り。
たまりません♪

夕食は、羽釜ご飯に、鹿肉カレー、ごぼうと里芋の唐揚げ、水菜の白和えです。

わ夕食.JPGわ夕食2.JPG
鹿肉は、狩猟をするホールアーススタッフがとってきたもの。
血抜きがしっかりされていて、その後の下処理も丁寧にしているので、ほとんど臭みはありません。
おかわり続出であっという間にからっぽになりました~

夜は、曲げわっぱ側面の接合部に装飾するための「桜の皮」の支度を体験しました。

わ桜のかわ.JPGわ桜の皮2.JPGわ桜の皮3.JPG
この桜の皮ですが、昔は強度を上げるために縫われていたようですが、今となっては接着剤の精度が上がったため、

華を加える装飾の役割が主となったようです。

しかも、縫うには穴を開けるということで、どちらかというと強度を弱めることになりかねない。
そんな話を聞いた参加者は、長持ちの方を選んだようで、桜の皮は支度の体験に留まりました!
ただナイフで表面を削るうちに出てくる輝きが本当に美しかったです。


その後は、みんなで懇親会♪
ホールアーススタッフも何人か遊びに来てくれ、
おいしい農場野菜のおつまみを頂きながら、ワイワイ楽しい夜を過ごしました。

翌朝。
起床後は、みんなで食事の準備。
みんな手際がよく、すぐに朝食にありつけました♪

わ朝食.JPG

お腹を満たしたら、2日目の作業開始です。
昨日の輪っか、ちゃんとくっついてるかな~?と恐る恐る型から
外していきました。

わ乾燥後.JPGわ乾燥後2.JPG


昨日の曲げで少しヒビが入ってしまった場合はここで、蓋の深さを調節し、
ヒビが入った所を切り落とします。

わ割れ切断.JPG

「木もいきもの」。

そんな小杉さんの言葉や工夫のおかげで、ある程度のヒビや割れについては、参加者も納得してそのまま素材を生かすことができています。


ここから、底板をはめ込むための溝を削っていきます。
ここでもオリジナル機械登場。

わ窪み削り2.JPG

そして仮の底板を削り出し、本板を作り、はめていきます。

わ仮の底板はめこみ.JPGわ底板接着.JPG底板はめこみ.JPG

ここまで来たら、残るは仕上げ!

わ仕上げ.JPG

気になる所を削ったり、磨いたり。
この時間で、自分の作品がどんどん愛おしくなっていきます♪

そして、完成~!!

完成!1.JPG完成!2.JPG完成!3.JPG
これは一部ですが、全員、素敵なまげわっぱが出来上がりました♪


最後の振り返りでは、みんなで率直な感想を共有し合いました。

「暮らしって本来こうあるべきなんだな~」という感想や、

「小杉さんの技の奥深さに驚かされた」「素人でもできるようにというやり方の工夫が細かいところまであって素晴らしかった」という意見。
参加者みんなが本当に良い表情で語ってくれて、事務局の私も
感無量でした。

現代は、少し外に出れば欲しいものが欲しいだけ手に入る時代です。
便利ではありますが、何か、、違和感。
感じている人は少なくないと思います。
全部を自分でというのは難しいですが、身の回りのものだけでも、
こうして自分でそろえていけたら楽しいですよね。
そしてモノができるまでの過程に目を向けてほしい。
その奥にいる職人さんの存在を知ってほしい。
そんなことをお話させて頂きました。


曲げわっぱは、スポーツだ!
そんな名言も飛び出すほどなかなかハードな2日間でしたが、
皆さん、本当にやりきってくれてありがとうございました!
最後はまるでチームビルディング後のような達成感と喜びに包まれました~!

集合写真わっぱ.JPG

ぜひたくさん使い込んで、可愛がってあげてくださいね~

(栗田くりりん)


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