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釣師防災緑地植樹祭

2018年3月31日


3月25日(日)、福島県新地町にある釣師防災緑地にて植樹祭が開催されました。
新地町が主催する今回の植樹祭、ホールアース自然学校福島校(NPO法人ホールアース研究所福島事務所)は企画運営という形で携わらせていただきました。

福島県沿岸部の一番北に位置する新地町は、7年前の震災で起きた津波により町の総面積の約20%が浸水するなど甚大な被害を受けました。
その中の1つ、釣師地区に津波減衰効果を持たせた防災緑地が計画されています。
この防災緑地は、防災機能だけでなく、今後町の新たな海辺の賑わいの拠点となるような緑地づくりを目指し、整備されていく予定です。

今回の植樹祭は新たな賑わいをつくりだすための第一歩。
事前の申し込みだけで予定していた500人を超える応募があり、どれだけの人たちに来てもらえるのだろうか、と期待を膨らませながら当日を迎えました。


当日の朝、受付前からたくさんの人たちが会場に集まり始めました。
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会場には新地町の震災からの復興のあゆみを表す展示や、
今後この防災緑地がどんな場所になってほしいか、参加者からのメッセージを集めたボードを準備し、
開会までの間、来場されたみなさんにそれぞれのブースに足を運んでいただきました。
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そして開会式です。
主催者である新地町を代表して、加藤憲郎町長、
ご来賓を代表して菊地正文町議会議長よりご挨拶をいただきました。
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続いて、新潟県三条市に拠点を置く、三条凧協会さんより新地町へ記念の大凧の贈呈がありました。
三条凧協会の会員の一人が、震災後に復興支援員として新地町に赴任したご縁があり、今回の贈呈となりました。
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この他、三条凧協会さんには子ども用ミニ凧の配布、
植樹後に大凧揚げ体験をさせていただきました。
(ちなみに三条市では凧「タコ」のことを「イカ」と呼ぶそうです。なにも事情が分からない来場者のみなさんは少し混乱しておられました笑)


開会式が終わり、植樹会場へ移動します。
これから自分たちが実際に植樹をする場所を目にした皆さんは、その場所の広さに驚きつつも、全員スムーズに移動していました。
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全員が移動できたところで、記念植樹を行いました。
今回は町長や、地元の緑の少年団のみなさんのご協力のもと、クロマツ5本を記念に植えました。
みなさんとても笑顔がまぶしかったです!
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記念植樹も終わり、いよいよ参加者の植樹に移ります。
今回の植樹祭ではクロマツ、ドングリの木を合計5000本植えていきます。
クロマツの一部は朝日新聞社『緑のバトン運動』からご提供いただきました。
また、ドングリの木は『どんぐりプロジェクト』として、新地町民がドングリの里親となり、町民が自ら育てた苗を使用しました。

植樹は10グループに分かれての作業としました。
各グループごと「そもそもどうして木を植えるの?」というところから始まり、今回植えるクロマツ・ドングリが防災緑地としてどんな役割を果たすのかを解説するミニ防災レクチャーを交えながら植樹を始めました。
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約600名の人たちの力が合わさり、あれよあれよと斜面一帯に木が植えられていきます。
ひとりひとりの力はわずかだけど、みんなが同じ方向に向かって力を合わせることの偉大さを改めて実感する瞬間でした。
わずか40分ほどで予定通り約5000本のクロマツとドングリを植え終えることができました!
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植樹が終わった後は記念写真をぱしゃり!
ひとりひとりの顔を識別するのは難しいですが、これだけ多くの方たちにご参加いただけたということが何よりもうれしかったです。
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さて、参加者が一生懸命木を植える裏側で、
一生懸命ふるまいの準備をして下っていた方たちもいました。


今回の植樹祭では2団体よりおふるまいとして出店していただきました。

まずは相馬双葉漁業協同組合さんからは、カニ汁、白魚ご飯、タコツブおでんの3種類を用意していただきました。
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また、震災直後から仮設住宅や再建団地先で継続的な支援をしているMove 4 Japanさんからは焼きそばのふるまいをいただきました。
ブースでは加藤町長自ら焼きそばを焼く場面も見られました。
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また、三条凧協会さんからは子ども用ミニ凧の配布、
隣接する釣師海水浴場で大凧揚げ体験もさせていただきました。
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また、東北建設(株)さんより、植樹後にお茶・ジュースを準備していただきました。
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どのブースでもおいしいご飯、楽しい体験ができ、参加したみなさんも満足そうな顔をされていました。

また、展示ブースでは朝に引き続き、参加者からのメッセージを集めていました。
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みなさんの想いが詰まったこのメッセージボードは、今後防災緑地内に整備される管理施設に展示される予定です。
ぜひご覧になってください。


今回の植樹祭を通して、改めて新地町のみなさんの新地町に対する想いに触れるができました。
今回の参加者の中には、元釣師住民の方もたくさんおり、
震災以来なかなかこの地に足を伸ばすことのできなかった辛い経験を話してくださる方もいました。
しかし、

「この場所がまたたくさんの人たちに訪れてもらえる素敵な場所になってくれたらいいな」

みなさんそのようにお話してくださいました。

みなさんがおっしゃるように、
この場所が緑に溢れ、人の活気に溢れる、そんな場所になることを私たちも願っています。
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今回の植樹祭を運営するにあたり、
主催者であり、当日までの準備・当日の運営等、様々な場面でご協力いただいた新地町役場の皆様、
ふるまいの出店や植樹の事前準備にご尽力いただきました各団体の皆様、
そして当日植樹祭にご参加いただいた皆様。

皆様の力・支えがあって植樹祭が無事に終了いたしました。
本当にありがとうございました。


NPO法人ホールアース研究所福島事務所
(ホールアース自然学校福島校)


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