【実施報告】第6回アドベンチャージュニア「余すところなく頂く」

森と野生動物、そして人とのつながりを感じながら、“命をいただく”意味を知る活動を1泊2日で展開しました。

集合後、まずはみんなでお弁当タイム。

オリエンテーションではホールアース農場の方から野菜のお話を聞いたり、

キャンプのスケジュールやルールを確認したり、

「鹿の解体をがんばりたい」

「鹿の角キーホルダー作りが楽しみ!」
など、それぞれがどんな2日間にしたいかを発表しました。

1日目
オリエンテーションを終えると、さっそく活動開始です。

猟師スタッフ・あなご
「猟師の服の色には理由があるんだよ」
と、狩猟のこと、野生動物のこと、実際に使う道具について話してくれました。

「遠くで見たら、どこにわながあるかわからない!」
また、実際にわなをしかけてみてもらいました。

さらに、数日前に獲れた大きな鹿の頭骨をきれいにするため、大きな鍋で煮る作業も体験しました。

その後は敷地内の探検へ。
「ホールアースにも野生動物の足あとがあるかも」と聞いて歩き出すと…

「あったよー」
テント場からそう遠くない場所で、鹿の足あとを発見。

姿を見るのは難しいため、足あと付近にセンサーカメラを仕掛けました。

続いて、鹿の解体を行いました。

「ここに骨があるんだよ」
「どこにあるの?」
と、一つひとつ確かめながらナイフを入れていきます。
命をいただくということに、子どもたちが真剣に向き合っていたようです。

ブロック状に切り出した肉は夕食用にカット。
「筋膜を取るの難しい」
と言いながらも、最後までやり切った子もいました。

「僕はちょっと…」という子は、外で頭骨を煮ている焚き火のそばに。
それぞれの距離感で関わります。

日が暮れてきた頃に「ごはんにしよう!」との声でみんな集まってきます。

台拭きや、配膳もみんなで行います。

「いただきます!」
自分たちで解体・精肉した鹿肉は、スタッフが鉄板焼きで仕上げました。

「初めて食べたけど、おいしい!」
「おかわりしよう」
ふだんはあまりおかわりしない子も、たくさん食べていました。

食後はホールアース流の「水をなるべく汚さない洗い方」で食器を片づけます。

その後、これまでに撮れた野生動物の映像を見たり、

ツキノワグマかるたをしたりして夜の時間を過ごしました。

2日目

「おはよう!」
キリッと冷えた空気のなか、朝日がまぶしく照らします。

まずは、動物のお世話。

犬チームと、ニワトリ&ヤギチームに分かれ、野生動物とは違う“人が関わって生きる命”に触れました。

朝ごはんは定番のオープンサンド。

今日はロースト鹿も登場し、「ロースト鹿もおいしい!」
と、昨日の焼肉とは違う味わいを楽しみました。

食後はテントの掃除と荷物整理をして、グループで協力して片づけました。

続いて、センサーカメラ映像をチェックしました。

数本の映像が撮れていて、確認をしてみると…

タヌキがのそのそと歩く様子がばっちり。
また、ホールアース名物(?)の“シカ人間”の姿も映っていました。

あわせて、野生動物による農林業被害についても話を聞きました。

次は鹿の角のキーホルダー作り。
いただいた命を無駄にしないため、お肉だけでなく皮や角も活用します。

「枝分かれの数で年齢がわかるよ」と説明を聞きながら、それぞれ気に入った角を手に取ります。

ノコギリで好みの大きさに切り、

断面をやすりで磨き、金具用の穴を開けて完成。

「お家の人の分も作る!」
と、複数作る子や、やすりがけをとても丁寧にする子もいました。

カバンにつけたキーホルダーを見るたびに、富士山麓を駆け回っていた鹿たちのことを思い出してくれたら嬉しいです。

その後は自由時間。
動物たちとふれあったり、おにごっこをしたりしていました。

そして最後の食事は、鹿肉とゴボウ・里いもがたっぷり入ったカレーです。

片づけを終えたら、お別れ会。

「筋膜が固くて切るのが大変だったけど、がんばった」
「鹿の角キーホルダーを作れたのが楽しかった!」
と、それぞれの2日間を振り返りました。

普段はなかなか考えることのない野生動物の“いのち”。
本物の猟師と過ごす時間の中で、子どもたちが「命をいただく」ことを自分のこととして感じてくれていたらと思います。

アドベンチャージュニアは1年を通して開催しています!(詳しくはこちら
次回は最終回!
第7回は「凛とした空気」をテーマに、2月21日(土)~2月23日(月祝)の2泊3日で行います。

またみんなと会えるのを楽しみにしています!
またねー!

今回のキャンプの実施概要はこちら
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投稿:目杉