【実施報告】里山つなぎ隊11月 竹林整備

今年度の里山つなぎ隊は、今までとは少しテイストを変えて実施しています。
生物多様性の保全に向けて、私たちが取り組める自然再生活動を、毎回違う視点から取り組んでいきます。

今回は、里山の困りごとの一つとして、竹林整備をボランティアの皆さんと行いました。
昨今では放置竹林が問題になっています。
昔は地主が個人で管理できる規模だった竹林も、世代が変わるにつれて手入れが行えず、増え続けている現状があります。
その規模も地主の高齢化と共に、自分たちでは到底処理できるレベルではありません。
そんな竹林をボランティアさんのお力で皆伐し、広葉樹が並ぶ森に出来ればと思いながら進めています。

まずは装備を整えるところから。各々足りない装備を借りて準備します。

そして、今回関わることになった竹林を所有する地主さんから一言いただきました。
父親から引き継いだ土地を管理しようにも自分一人では到底無理なことや自分たちが抱えている竹林に対する恐怖などを語っていただきました。

作業の前はKYT(危険予知トレーニング)を実施。
これから行う作業にどんな危険があり、それに対して、自分たちはどう注力しながら活動するのかをみんなで共有する事で、リスクを減らします。

こんな声が参加者から上がりました。
このように可視化し、整理することで一人一人が意識することができるのです。

切り方から倒し方のコツを説明しています。
密集した場所で倒すのは非常に困難で、ケガのリスクも上がります。

竹を倒す方向を変えたい場合に使う方法の一つがロープの使用です。
こうする事でより安全な方向へ倒すことが可能になります。

切り方も重要です。
追い口と受け口という切る場所を決め、正確に倒すためにどのように切るのか、丁寧に教えていきます。

聞いたことを実践していきます。
倒れる方向に誰もいないことを確認しながら切っていきます。

ぼさと呼ばれる竹の枝を切り、集めて1カ所に集めます。
そこに寝っ転がって空を見上げて目をつぶる・・・
これが最高に気持ちいいんです。

頑張ったみんなで集合写真。
やり切った感がありますね。竹林整備お疲れ様です。

作業を終えると地主のお母さまから差し入れが。
『切っていただいてありがとうございます。』
『感謝しかありません』
大雨の日などは不安を抱えながら過ごしているお母さま。
喜んでいただいて、作業をしたこちらもうれしい気持ちになりました。

お昼は里山で採れた野菜をふんだんに使用したお弁当をいただき、午後はホースアースの敷地内を使ったミニガイドウォーク。
歩きながら生き物が大好きなスタッフがノリノリで解説してくれました。
大きな笑い声が響く場面も。
参加者も楽しんでいる様子でした。

室内へ移動してミニレクチャー『ホースアース活動紹介&生物多様性とは』との切り口で生き物大好きなスタッフが楽しそうに語ってくれました。

後半には午前中の竹林整備を生物多様性の観点から作業の意義などについて語ってくれました。

参加してみての感想。
皆さんから聞いていてうれしくなるコメントを沢山いただきました。
小学生で参加してくれた男の子は、おじいちゃんの自宅の裏山に竹林があるから、そこを自分が整備したい。と素晴らしいコメントが。
他にも、植物が好きだが街中で植物を見つけても周りを気にして植物の名前を言えない。
しかしここでは自分よりも詳しい人がいるので気にせずに自分を出せる。
それがうれしいと語ってくれました。

私たちの活動がいろんな方に届き、より多くの方が関わってくれる事を今後も願いながら活動を進めています。

是非一緒に活動しましょう。

担当:今永