苦労したからこその感動があり、
自然の中には想像を上回る物語がある。
今回実施した子どもキャンプのテーマは、
「洞くつアドベンチャー」
富士山麓にたくさんある溶岩洞くつの
探検をテーマに、内容盛りだくさんの
二泊三日を実施しました。
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キャンプの醍醐味の一つが、生活を作ること。
テントを立て、火を起こし、料理をする。
その体験は、楽しくもあり、苦労もある。
初日は生活を作ることを中心に活動しました。
まずは家となるテントを建てること。
大人が見本を見せた後は、子どもたちだけで
協力してテントを建てます。
大きなテントは、一緒に建てる人と
コミュニケーションをとりながら
建てないと、きれいに建てることはできません。
声を掛け合って共にテントを建て、
完成した達成感を共有する。
気が付けば自然と子どもたち同士は
仲良くなっていました。
次はなんと食器作り!
今回は竹を使って食器を作りました。
まずはその竹を調達するところからスタート。
地元の竹林で、食器に適していそうな竹を選ぶ。
そして、竹を切る作業は危険が伴う作業。
「切り始める時は、
大きな声で回りに声をかけよう!」
スタッフからの安全の指導を聞き、いざ伐倒。
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竹が倒れた瞬間に自然と大きな
歓声が上がりました。
今回は皿・お椀・お茶碗・コップを
作成するので、それに必要な分の
竹を切り、持ち帰ります。
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するとなんとタケノコを発見!
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ちゃっかり食材もゲットしちゃいました。
持ち帰った竹を、様々な工具を使って食器づくり。
いくら私たちスタッフが気を配っても、
正しい使い方をしないとケガをしてしまう工具。
「自分の身は自分で守る。」を徹底して、
食器づくりに挑みました。
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それぞれのこだわりのある、
個性あふれる食器が出来上がりました。
そのあとは、焚火を使った調理に挑戦!
なんと今回は自分たちで切ってきた竹で
筒を作ってご飯を炊く、竹筒ご飯を作りました。
まずは火起こし。
マッチから生まれた小さな日の赤ちゃん。
その火を、ご飯が炊けるくらいまで大きく育てます。
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そしていよいよ火にかけます。
とっても美味しそうにご飯が炊きあがりました。
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実は、竹筒にひびが入っていて
うまく炊けなかった人も。
人は挑戦し、失敗することから学びます。
こうした、頑張ったけど失敗した経験も貴重です。
夜ごはんは、炊いたご飯をおいしくいただきました。
2日目はニワトリの声で起床。
「3時にコケコッコーって鳴いてたよ~。」
そんな声が上がっていました。
動物たちは私たちより早起きです。
つまり、動物たちはとてもお腹がすいています。
私たちの朝ごはんより先に、動物のお世話をします。
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ご飯をあげるだけではなく、お掃除もします。
中には汗をかきながら掃除に励む子も。
一仕事終えたら、待望の朝ごはん!
昨日採ったタケノコと菜の花を使った、
春の炊き込みご飯。
今ならではの旬の食材をいただきました。
さて、2日目は洞くつ探検の日!
夕方までお出かけするので、まずはおにぎり作り。
自分のご飯は自分で作ります。
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おにぎりができたところでいざ出発!
午前中は、なんと3種類の洞くつを探検しました!
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入口と出口が一緒な洞くつ。
トカゲのように進む洞くつ。
出口がとっても狭い洞くつ。
個性豊かな洞くつを体験してもらいました。
たくさん動いた後は、お昼ご飯。
自分で作ったおにぎりを、広い公園でいただきました。
午後も洞くつ探検。
何と午後に入った洞くつは、天然記念物の洞くつ!
許可を取った人しか入れません。
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崖のような入り口を降りていくと、
そこにはたくさんのつららが!
氷だらけの別世界に迷い込んだような感覚です。
奥まで狭い道を通って進んでいき、
広いところで記念撮影♪
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洞くつから出てきて車で帰ります。
車の中ではぐっすりでした。
このキャンプ最後の夜ご飯は、
鹿肉カレー。
疲れた後はたくさんご飯を食べる!
それが一番ですね。
たくさんおかわりもしてくれました。
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そして夜にはキャンプファイヤー。
疲れた体に追い打ちをかけます(笑)
火を囲んで、ダンスしたり、マシュマロを焼いたり。
自然の中ならではの夜の楽しみを満喫しました。
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ついにキャンプ最終日。
昨日同様動物のお世話もしっかりやってくれました。
朝ごはんを食べて、
そのあとはフリーチョイス。
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竹の食器を改良する子。
クライミングに挑戦する子。
焚火を楽しむ子。
やりたいことを自分で選んで楽しみました。
そして、キャンプ最後のご飯。
ホールアース定番の富士宮焼きそば!
食べた後、竹の食器はきれいに洗って持ち帰ります。
長いようで短い2泊3日。
ついにおしまいの時間です。
一人ひとりどんなキャンプだったか、
何が楽しかったかを話してくれました。
今回のキャンプではたくさんのことに
挑戦してもらいました。竹をとるところ
から実施した食器づくりに、ほとんどの
人が初めて入った洞くつの探検。
そうした挑戦の中には、たくさんの感情が生まれます。
楽しかった。
つらかった。
気持ちがよかった。
疲れた。
そうして心が動くことが、数値化できない
子どもの成長につながるのではないでしょうか。
今回参加した子どもたちに再開できる日を楽しみにしています。
みんな、またね~♪
また、今年度は四季ならではの自然体験ができる、
アドベンチャージュニアというキャンプを実施。
詳しくはこちらをご覧ください。
担当:吉川