【実施報告】スノーキャンプ2023

厳しい冬の寒さ。暖かい布団にくるまっていたいこの季節。
そんな寒さの中、雪や冬の自然を思いっきり楽しむスノーキャンプを開催しました。

今回のキャンプは、いつものホールアースから離れて、静岡県より寒さの厳しい長野県・富士見町へ。
また、キャンプ3日目には全日本スキー連盟(SAJ)公認スキーバッジテスト・ジュニアテストにも挑戦するなど、いつものキャンプとはひと味違う4日間です!

キャンプ初日。
電車や車で甲府駅に集合した子どもたちは、バスでスキー場へと向かいます。
バス車内の子どもたちは、なんだか大人しい様子。
後で聞いてみると「どんな子がいるのかな?」「スキー滑れるようになるかな」と緊張していたみたいです。

スキー場に到着。
ホールアース自然学校の周辺ではあまり積もらない雪が目の前に広がる景色に子どもたちは大喜びの様子!

それではさっそくスキー!
…ではなく、まずは冬山のトレッキングに出かけます。

ゴンドラに乗ってスキー場のすぐ近くにある入笠山に。

「わぁ!高い!」「富士山だ!」
ゴンドラがどんどん昇っていく様子に興奮気味の子どもたち。
一気に標高1,780mまで登ります。
ゴンドラを降りてみると、そこには富士山や八ヶ岳の山々の絶景が!

みんなで絶景をバックに記念写真!

八ヶ岳を眺められる展望台では「今年一年頑張ったこと」「今年のごめんなさい」「来年やりたいこと」などを思いおもいに叫びました。

叫んでスッキリしたところで入笠湿原まで向かいます。

入笠湿原に到着!

湿原からの帰り道、そこには長い階段が…
360段(子ども調べ)の階段を頑張って上りました。

暖冬の影響か、雪は少なかったですが澄んだ冬の空気の中を青空の下、みんなでワイワイ話しながら冬山の自然を体験しました。

ゴンドラで下山したら、ソリ遊び&雪遊び!

想像以上にスピードの出るソリに大盛り上がり!

中には3人乗りをする強者も。

雪遊びではかまくら作りに挑戦したり、雪山を作ったり。
そして雪遊び終盤には、雪があれば誰もがやりたくなる雪合戦があちらこちらで勃発。
最後には大人VS子どもの対決となりました。子どもたちの容赦ない攻撃に大人チームは雪まみれに。

思いっきり雪遊びをした後は、このキャンプでお世話になる川崎市八ヶ岳少年自然の家へ。

職員さんから施設の使い方や最終日の掃除の仕方を聞きます。

みんなで晩ごはんを食べたら、

少し自由時間。
白熱のトランプバトル。

その後は、改めて自己紹介や今回のキャンプで楽しみなことを伝えあい、4日間を一緒に過ごす仲間との初めての夜を過ごしました。

キャンプ2日目。
いよいよ今日からスキーレッスンが始まります。

しっかりと朝ごはんを食べてスキーに備えます。

スキー場に到着したら、まずスキーウェアとスキーブーツを装着します。

スキーブーツを履いてみると、その重さと歩きづらさにびっくり!
「ロボットみたいだね」とぎこちない歩き方に笑いあいます。

準備が整ったら、外に出てレッスンスタートです。
今回のキャンプでは、子どもたちのスキーのレベルに合わせて2チームに分かれてレッスンを受けます。

スキーの経験があるチームは「パノラマスノーアカデミースキースクール」のインストラクターが担当しました。
スキー初心者のチームはホールアースのスタッフであり、スキースクールのインストラクターでもある「たいやき」が担当しました。

けがをしないようにしっかり準備運動をします。

どちらのチームも、まずは雪とスキー板に慣れるため、ゲレンデの下でハの字で止まる練習です。
これをマスターすれば、自分で止まったり、スピードをコントロールしたりでき、安全にスキーを楽しめます。

「スキー板の先っぽでおまんじゅうを挟んで、それをつぶさないようにね!」とコツを教わります。

初めてスキーをする子どもたちは、いささか緊張の面持ち。
経験者の子たちも久しぶりのスキー。

みんな真剣にインストラクターの話を聞いています。

初心者チームは片足からスキー板に慣れていき、ハの字でしっかり止まれるよう練習します。

どちらのチームも午前中みっちり滑り方と止まり方を習いました。
だんだん滑れるようになって緊張も少しほぐれた様子。

「あぁ、お腹すいた~!」
たくさん滑って、みんなお腹がペコペコ。
お昼ごはんの牛丼を食べてエネルギーチャージ!

お昼の後は自由時間。
ソリで遊んだり、雪だるまを作ったり。

「昨日の雪と感触がちがう!」
「雪玉が作りやすくなってる~」
と雪を全力で楽しむ子どもたち。

さあ!お昼も食べて雪遊びもして元気が出たところで午後のレッスンが始まります。

経験者チームは、さっそくリフトに乗ってゲレンデの上に向かいます。

何回か滑ったところで、「スピードを調整しながらまっすぐ滑る」の次のステップ、ターンの練習です。
インストラクターを先頭に一列で前の人が滑ったルートをなぞるように滑ってスピードのコントロールをします。

ターンにも慣れてきたら、一人ずつ滑っていき前の人の後ろに整列する練習もして、どんどんレベルを上げていきます。
「ターンも滑るスピードも早くなって前より楽しい!」と嬉しそう。

一方の初心者チーム。
いよいよリフトに乗ってゲレンデの上に出発です。

リフトに乗るのも初めてなので、乗り方と降り方の説明を聞きます。

ゲレンデの上まで来てみると八ヶ岳の山々が!
景色に感動するのも束の間。目線を下におろすと急な坂が広がっています。
「ここを滑るのか」とみんなの顔がまたしてもドキドキと不安そう。

午前中に練習したハの字を思い出しながらゆっくり滑っていきますが、ゲレンデの下とは傾斜が全然違います。
バランスを崩してあっちでスッテン、こっちでスッテン。
みんなたくさん転んで雪まみれです。

「転んだ数だけ上手になる」と励まされながら、ゆっくり滑っていき、なんとかゲレンデの下まで降りることができました。

再びリフトに乗ってもう一度挑戦です。
1回目は何度も転んだゲレンデも、2回目はみんな転ばずに降りることができました!

「最初は転んで、びくびくしながら滑っていたけど、滑れるようになったら気持ちよくて最高だった!」
「だんだん滑れるようになって達成感があった」
と誇らしげでした。

そうこうしているうちに今日のレッスンは終了の時間に。

最初は不安そうだった子どもたちも笑顔で自然の家に戻っていきました。

自然の家に着いたら少し休憩をして晩ごはん。

一日中スキーをしたので、みんなお腹ペコペコです。
今日のスキーレッスンやお互いのことについて話しながら和気あいあいと過ごします。

食事が終わったら星空観察。

天体望遠鏡のある小屋で、施設の方に冬に見える星座を紹介してもらいます。
屋根が開くと、そこには満天の星!

冬の澄んだ空気で街明かりもないため、たくさんの星が見えました。

実際に天体望遠鏡で月や土星を観察してみると、月のクレーターや土星の環がはっきり見えて子どもたちは大興奮!
興味津々で施設の方のお話を聞いていました。

キャンプ3日目。

今日はバッジテストもあり、スキーは最後の日です。
インストラクターに教わったことをどれくらいきちんとできるか?
ということをチェックするバッジテストに、子どもたちは緊張がありつつも楽しみにしている様子。

経験者チームも初心者チームも、昨日よりずっと上手に滑れるようになっています。
子どもたちの上達の速さにびっくりです。
今日はさらに、それぞれのレベルに合わせてレベルアップしていきます。

どちらのチームも、たくさんリフトに乗って滑りまくりました!

どんどん上達していき、初心者チームもターンができるように。
休憩中には「昨日の雪と違って滑りにくい」
「昨日よりスムーズにいけて気持ち良い!」
とそれぞれの感想を教えてくれました。

あっという間レッスン終了の時間になり、楽しかったスキーもこれで終わり。
「スキーが大好きになった!」
「まだ滑りたい~」
子どもたちはすっかりスキーのとりこになったようです。

経験者チームを担当したインストラクターからの講評の動画も交えて2日間のスキーの上達を振り返りました。

結果は…全員がそれぞれの目標級に合格!
それぞれの目標を達成することができて、みんな満足そう!
それでも、子どもたちは「もっと上の級に挑戦したい」と目を輝かせていました。

結果発表の後は「お楽しみ会」。

キャンプファイヤーでおなじみのネタをみんなで大声を出したり歌ったりして、キャンプ最後の夜を楽しみました。

いよいよキャンプ最終日。
長かったキャンプも今日で終わりです。

朝ごはんを食べたら、自分たちが使った部屋の掃除をします。
4日間お世話になったお礼を込めてきれいにしたら、今日のメインイベント、アイスクリーム作りに出発。

アイスクリーム作りをする八ヶ岳自然文化園に到着。
なんと園内の池が凍っていました!
そんな寒さでも子どもたちは元気いっぱい。

ボウルや冷蔵庫もない外で本当にアイスが作れるのか、不安そうな子も。
さあ、成功するでしょうか。

2チームに分かれて協力して材料をペットボトル入れたら、良く振って材料を混ぜます。

できあがったか確認してみます。

ドキドキと袋からペットボトルを出してみると…

「アイスだ~!」と歓声が!

ペットボトルからスプーンですくってパクリ!

「おいしい!」
「高級アイスみたい!」
と自分たちで作ったアイスに大喜びです。

「簡単に作れるね」
「雪のおかげだね」
と満足そう。

アイスクリーム作りが終わり、キャンプは終わりにさしかかります。

みんなで“この4日間で感じたこと”の振り返りをします。
「初めてスキーをしてすごく楽しかった」
「またスキーやりたい!」
「みんなと仲良くなれた」
「雪がないとできない体験ばっかりで、冬を楽しめた!」
などなど、それぞれの感想を発表し合いました。

さあ、4日間を過ごした長野県を後にして、バスに乗り込み甲府駅に向かいます。
ここからは、東京方面・静岡方面に分かれて解散となります。
みんなお別れを惜しみながらも、笑顔で帰っていきました。

温暖な静岡では体験できない冬の魅力がいっぱい詰まった4日間!
スキーを通じて、最初は難しいと感じることも、何回もチャレンジすると出来るようになる楽しさや達成感を味わえたのではないでしょうか。
また入笠山スノートレッキングや、星空観察、アイスクリーム作り等を通して、冬や雪の自然の楽しさや面白白さを感じていてもらえたら幸いです。

担当:五條