森と、野生動物と、人 ―そのつながりを感じながら、命をいただく意味を知る活動を1泊2日で展開しました。
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まずはそれぞれ持参したお弁当を食べながら、仲間づくり。
オリエンテーションでは、キャンプのスケジュールやルールを確認したり、
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「鹿革クラフトが楽しみ!」
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「みんなと仲良く活動したい!」
など、それぞれがどんな2日間にしたいかを話したりしました。
オリエンテーションを終えたら、早速活動スタート。
まずは、猟師のスタッフである、あなごの話を聞きました。
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ニホンジカやイノシシ、ツキノワグマの頭骨を見せてもらったり、
実際の狩猟に使っている道具を紹介してもらったり、
わな猟で使用するくくりわなを実際に仕掛ける様子を見学させてもらったり。
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「銃の弾はこんなにつぶれるんだね」
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「これは鼻のあなかな?」
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「どこにわながあるかわからない!」
続いて、鹿の解体体験をしました。
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丸々一頭を解体するのは大変とのことで、今回は事前にスタッフが皮や内臓などを除き、脚だけの状態のものをみんなで解体しました。
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「筋膜はどこだろう?」
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「なかなか硬くて難しい!」
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部位ごとになったお肉は食べやすいようにカットしていきました。
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筋膜を取り除き、モモ肉は夕食の焼き肉用に薄くスライスします。
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スジが多い部位は煮込み料理などに良いとのことで、翌日の昼食用にぶつ切りにしました。
解体を終え、自由時間。
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みんなでおにごっこ等をしたり、
ホールアースにいるヤギやニワトリ、犬と触れ合ったりしていました。
辺りが暗くなってきたところで夕食となりました。
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先ほどみんなで解体・精肉したシカ肉を鉄板で焼いて焼肉に。
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「やわらかい!」
「おいしいね」
初めてシカ肉を食べた子もいたようでしたが、たくさんの子がおかわりしていました。
夕食後には、センサーカメラを仕掛けに出かけました。
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いまの時期はニホンジカなどがよく動くとのこと。
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ホールアースの敷地内にある獣道を探し、一番多く足あとが残っていた箇所にカメラを仕掛けました。
その後、入浴や歯磨きなどをしてテントで就寝となりました。
子どもたちが寝た後には雨が降りましたが、雨音で起きてしまった子・気づかず熟睡だった子などそれぞれだったようです。
2日目。
まずは荷物整理とテントの掃除を済ませました。
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朝食は定番の?オープンサンド。
今回は具材としてロースト鹿が出ました。
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「昨日の焼肉とまた違って、おいしいね」
朝食後には、センサーカメラを回収して撮れた映像をチェックしました。
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数本の映像が撮れていて、実際にニホンジカやキツネなどの野生鳥獣が映っていました!
「本当に獣道を通っているね」
「シカのお尻が白い!」
カメラを仕掛けたのはみんなのテントを張っている所からもそう遠くはない距離。
シカが増えすぎて、農業や林業の人たちが困っていることを映像から知ることが出来たかな?
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映像チェック後には、使ったテントを仲間と協力しながら片づけました。
そして2日目のメインである鹿革クラフトをしました。
ものづくりが得意な、おのちゃんとともに行いました。
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せっかくいただいた命を無駄にしないよう、お肉を頂くだけでなく皮も余すところなく頂くとの話を聞いたり、
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「皮」と「革」の違いについての話を聞いたり、
実際に革を触ってみて、ついているキズはシカが争った際などに出来たキズであることを聞いたりしました。
そして実際に鹿革クラフトのスタート。
今回は三つ編みのキーホルダーを作ります。
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三つ編みの仕方を教わり、チャレンジ。
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「わからなくなっちゃった!」
「見て、きれいにできたよ」
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最後にキーホルダーのリングを付けたり、ハトメを打ち込んで完成しました。
シカの個体や革の着色、作り手によって十人十色のキーホルダーが出来ました。
このキーホルダーを使ってもらい、今回聞いた「余すところなく頂く」ということ等を思い出してもらえたらと思います。
そして、みんなで食べる最後の食事となる昼食の時間。
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メニューは1日目に解体・精肉した鹿スジ肉がたっぷりと入った鹿カレーでした。
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「おかわり何回しようかな?」
最後にお別れ会をしました。
一人ひとり“どんな2日間だったか”を話しました。
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「シカの解体でどこを切ったら良いかなど難しかった」
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「センサーカメラに実際にシカが映っていてびっくりした」
これで今回の活動はおしまい。
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今回は増えすぎてしまった野生鳥獣にフォーカスし、
いただいた命を余すところなく頂くことの大切さを感じてもらいました。
普段あまり意識せずに「いただきます」と言っているような気がしますが、今回の体験をきっかけにその言葉の大切さなどに気づいてもらえたら嬉しく思います。
次回、第7回は「凛とした空気」をテーマに2025年2月22日(土)~24日(月・祝)の2泊3日で行います。
アドベンチャージュニアは1年を通して開催しています!(詳しくはこちら)
今回のキャンプの実施概要はこちら
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担当:目杉