里山のようちえん開催の数日前の朝、
ホールアース自然学校の周りが真っ白な霜で覆われていました。
ついこの前まで半袖で過ごしていたのに!季節があっという間に進んでいきます。
今回のテーマは「“いのち”ってなぁに?」
考え出すと難しそう?
じゃあ、自分自身で見て・聞いて・触って感じとってみよう。
みそを作って、にわとりのいのちをいただく2日間のスタートです。
1日目はみそ作り。
まずは、みその食べ比べから。去年やその前に仕込んだみそをペロリ。

色も香りも味も全然違う!
みそって、作ってもすぐには食べられなくて、
ゆっくり時間をかけて食べられるようになるんです。
みそって何からできているのかな?
大豆に麹、そして塩。材料は3つだけ!
麹は近くのおしょうゆ屋さんから手に入れた米麹。

米麹はどんな香り?少し甘いようなやさしい香りがしてきます。
材料もそろったところで、いよいよみそづくりスタート。
はじめに、ゆでた大豆を袋に入れてつぶしていきます。

綿棒を使って、ゴロゴロ、トントン、よいしょよいしょ!

「次ちょうだい!」
お鍋いっぱいだった大豆が、あっという間になくなりました。
つぎは麹の出番。

米麹と塩をボールでまぜまぜ。
最後は全部をまぜまぜ!

「み~そ みそ みそ てまえみそ~♪」と、「てまえみそ」の歌をうたいながら
明るくリズミカルに混ぜていきます。
みんなが混ぜたみそを集めて、仕上げでさらに混ぜて出来上がり。
タッパーにギュギュっと詰め込みます。
来年の夏頃には食べられるようになるはず。

どんな味になるのかな?
2日目は、「にわとりのいのちを頂く」。
まずは、「家畜」のおはなし。

「家畜」は人間の生活に役に立つ仕事をしてくれる動物で、
ホールアース自然学校にいるにわとりも、やぎも、いぬも、みーんな「家畜動物」なんです。
そのにわとりが今朝産んだ卵を割ってみると

黄身がとっても黄色い!白身もさらさら!ふだん食べる卵との違いにびっくり。
たまごの次はいよいよ、にわとり。
羽を固定して、ひもにつるします。

聴診器を当てて心臓の音を聞いてみると

ドッドッドッドッドッ…
小刻みで素早い音が聞こえてくるね。
みんなを代表して、年長さんにナイフを入れてもらいました。

大人もこどもも真剣なまなざしで見つめます。

触ると、まだ温かさを感じるね。
ここからは、みんなで処理を進めていきます。

ここは手羽先、ここはモモ肉。
大人は部位や体の仕組みに興味津々。

次第に見覚えのある「鶏肉」のかたちに。
お肉は焼き鳥に、鶏ガラはスープに。
ふだん食べる鶏肉よりも、歯ごたえがあってコリコリ。
みんなでしっかりと味わって、「ご馳走さまでした」。
この「馳走」という言葉、元々は漢語で「馬で走り回る」ことを意味するそうです。
食材を調達するために方々を馬で走り回ったことに由来し、この大変な労力に感謝を込めて「ご馳走さま」の言葉が生まれたようです。
労力といのちにダイレクトに触れた今回の里山のようちえん。
人それぞれの感じ方があったのではないでしょうか。
これからも、里山のようちえんでは自然そして食べることを通して
「いのち」を感じる機会をお届けしていきたいと考えています。
また、次回の里山のようちえんでお会いしましょう!
★2025年度の里山のようちえんの募集要項を公開しました!
3月10日(月)申し込み開始です!
担当:作田