【実施報告】第5回アドベンチャージュニア「山よそおう」

秋が深まるにつれ、富士山麓の山々は赤や黄色に色づき、鮮やかな紅葉に包まれます。
そんな爽やかな秋の富士山の大自然を体いっぱいに感じようと、2泊3日の活動を行いました。

各駅やホールアースに集合したら、みんなでお弁当をいただきます。

オリエンテーションでは、キャンプのスケジュールやルールを確認したり、

「花炭づくりが楽しみ」

「ご飯づくりの手伝いをたくさんする」
など、それぞれにどんな3日間にしたいかを発表しました。

1日目
オリエンテーションを終えたら、富士宮市村山地区にあるお寺へ。
お堂の中に入らせていただき、山伏の方々に富士山信仰についてお話を伺いました。

お経をあげたり、「お加持(おかじ)」という儀式をしていただいたり。

次に「なぜ富士山にこもって修行をするのか」などのお話を伺いました。
「どうして富士山にこもって修行をするんですか?」
子どもたちからは、普段なかなか聞けない山伏の修行についての質問も出ました。

「2週間も山にこもるなんてすごい!」
少し難しい内容もありましたが、本物の山伏と触れ合う貴重な時間になりました。

ホールアースに戻ったら、動物のお世話です。
雨が降っていても、動物たちのお世話は欠かせません。

カッパを着て、鶏やヤギ、犬のお世話を分担して行いました。

お世話を終え、自由時間を過ごしたら夕食の時間。

メニューは定番、富士山麓ジビエの鹿肉カレー!
大きな子ども(スタッフ)から「鹿などの生きものの恵みを無駄にせずいただく」という話を聞きながら、感謝して食べました。

食後はホールアース流の「水をなるべく汚さない洗い方」で食器を片づけます。

そのあとは、夜の生きもの探しへ。
田んぼ周辺では、カエルの姿は少なかったものの、虫たちの声があちこちから聞こえてきました。
耳を澄ませてみると――
「7種類聞こえた!」
「『ギー、ギー』って鳴いてるのがいた!」
と、姿は見えなくても秋の虫たちの音色を楽しむことができました。

入浴・日記を書いたら就寝。
「明日は晴れるといいね」と話しながら、1日目が終わりました。

2日目
「おはよう!」
朝、子どもたちが起きるころには雨も止んでいました。

朝食を食べ終えたら、お昼のおにぎりづくり。

「塩にぎりにしよう!」と、それぞれ思い思いに握ったおにぎりをリュックに詰めて出発です。

向かう先は、宝永火口トレッキング!
車で富士宮口五合目を目指します。

ホールアース周辺は雲に包まれていましたが、標高が上がるにつれて雲が晴れ、
澄み渡る秋空と雄大な富士山が目の前に現れました。

ここからさらに登っていきます。
途中、前日に訪れた山伏の修行道を車窓から眺めたり、
紅葉し始めた木々を見上げたりしながら進みます。

五合目に到着したら、いよいよトレッキングスタート!

ダケカンバの木が雪の重みで湾曲していたり、山伏の修行道と交差したりと、

自然と信仰が入り混じる富士山の姿を感じながら登りました。

やがて視界が開け、前の人の肩に手を置いて目を閉じて歩き――

「3・2・1、わー!」
目を開けると、眼下に宝永第二火口とそびえる宝永山の姿が!

約300年前、江戸まで火山灰を降らせた噴火の跡に驚きの声が上がります。

さらに急な斜面を登り、第一火口縁へ。

息を切らしながらも全員が登り切りました。

火口底に下りてみると、そのスケールに圧倒!

ここでお昼ごはん。

「山で食べるとおいしいね」
自分で握ったおにぎりを頬張りました。

最後はみんなでやまびこチャレンジ!
風が強くて返ってきませんでしたが、元気いっぱいに叫んでいました。

帰り道では、森林限界の様子を観察したり、山頂へ続く登山道を眺めたり。
秋晴れの富士山をたっぷりと味わいました。

ホールアースに戻ったら、花炭づくりに挑戦。

「これかわいいでしょ」

まずは、栗のイガや松ぼっくり、木の実など秋らしい素材を集めました。

集まったら、素材をブリキの缶に入れて準備完了。

炭化をするための焚き火をみんなで起こします。
「この薪割るね」
「次はこれを置いた方がいいかな?」と、
みんなで考えながら、自然物とマッチのみでの火起こしにチャレンジ。

マッチを使ったことのない子もいましたが、火起こしに成功しました。

缶を火にかけてしばらくすると、白い煙が勢いよく上がり、やがて落ち着いてきます。

「3・2・1、オープン!」
蓋を開けると、かわいい秋の実たちが立派な炭になっていました。

容器に飾りつけをして、お土産にしました。

「できたよー」
秋の思い出を炭として残して飾ることもでき、除湿や脱臭にも使える優れもののお土産が完成しました。

辺りが少しずつ暗くなり、夕食の時間。

この日のメニューは豚肉と厚揚げ・小松菜の蒸し煮など。

たくさん動いた分、食欲も旺盛。おかわりの声があちこちから上がりました。

片づけを済ませたら、キャンプファイヤー!

火起こしから自分たちの手で行い、火を囲んで歌や踊りを楽しみました。
秋の夜に炎がゆらめき、楽しい時間となりました。

3日目
ぐっすり眠った朝。

まずは動物のお世話からスタートです。

鶏やヤギ、犬のチームに分かれて作業しました。

そのあとは朝ごはん。
さつまいもがたっぷり入ったご飯が大人気で、おかわりが続出!

食後はテントの掃除と荷物整理をして、グループで協力して片づけました。

続いては、秋探しウォークラリー。
地図を手に、グループごとにチェックポイントを巡りながら秋を探します。

「むしさがし スズムシ リンと 鳴いてるよ」

俳句のお題に挑戦したり、

カマキリやコスモスを探したり。

なかには11か所もコスモスを見つけてきたグループもありました。

最後は時間ギリギリまで全力疾走!
稲架掛けされた稲など、秋の里山の風景をたっぷりと見つけることができました。

昼食は具だくさんのけんちんうどん。

みんなで食べる最後のごはんを味わいました。

食器を片づけたら、お別れ会。
「ウォークラリーをみんなで協力して楽しめた」
「宝永火口に行って、次は山頂まで登りたい!」
と、それぞれの3日間を振り返りました。

これで今回のキャンプはおしまい。
トレッキングや花炭づくりを通して、秋色に染まる富士山をたっぷりと感じられた3日間になりました。

アドベンチャージュニアは1年を通して開催しています!(詳しくはこちら
次回第6回は「余すところなく頂く」をテーマに、11月15日(土)~11月16日(日)の1泊2日で行います。

またみんなと会えるのを楽しみにしています!
またねー!

今回のキャンプの実施概要はこちら
Instagram,X(旧Twitter),Facebookでも情報を発信しています!

投稿:目杉