【実施報告】第2回アドベンチャージュニア「森林づくり」

力を合わせて1本の木を伐り倒す。
木々の命と魅力を全身で味わおう。
ということで、新緑がまぶしい5月に1泊2日の活動を行いました。

まずは、それぞれが持参したお弁当をいただきながら、仲間づくり。

また今回のキャンプ中に食事を作っていただく、ホールアース農場の方から挨拶をいただきました。

オリエンテーションでは、キャンプのスケジュールやルールを確認したり、

「大きな木をみんなで伐れるか楽しみ」などと、それぞれにどんな2日間にしたいかを発表しました。

そして、森へ出発。

ヘルメットを着けて、まずは「森を見てみる」ことに。

森を見ながら、木を伐るお仕事をしている「木こり」や、
木を伐ることは良いこと?悪いこと?といった話を聞きながら、森について考えてみました。

「木こりさんは、木を“扱うこと”を仕事にしている人。木を伐るだけじゃなく、木を“植えて”、“育て”、“伐って”、“運ぶ”ことをしているんだよ。」
さらに、森には“人工林”と“天然林”があること。どちらも大事な森だけど、“人工林”は木を伐らなくてはいけない(=人が管理する必要がある)森だということも学びました。

木を伐るのは危険な作業でもあるので、装備や準備をしっかりとして森の奥へ。

はじめは、木を伐るのが上手なスタッフ・まっつんがチェーンソーを使って、木の伐り方をレクチャーしながら伐り倒しました。
子どもたちは間近で見るチェーンソーの音や迫力にびっくりした様子。

チェーンソーで伐ると、あっという間に伐り倒すことが出来ました。

続いてはみんなで力を合わせて木を伐っていきます。
人力でノコギリのみを使って伐っていきます。

「まっすぐ伐れているかな?」

「疲れたーでも、まだ全然切れてない!」

そんなことも言いながら、みんなで交代しながら次々と伐っていきます。
「もうちょっと!」
「がんばれー」
声を掛け合いながら、ノコギリを入れ終えることが出来ました。

次はロープで引っ張って倒していきます。
「せーの、よいしょー!」「せーの、よいしょー!」
まるで、童話「おおきなかぶ」のように、力を合わせて引っ張ると、
徐々にバキバキと音を立てながら木が倒れていきます。

しかし、倒れた先にあった立木に枝が引っ掛かってしまいました。
スタッフからの指示で、ロープを引っ張る向きを変えて、再チャレンジ。

「次こそ倒すぞ!」
「せーの、よいしょー!」「せーの、よいしょー!」

次の瞬間、バキッ、バキバキバキバキ、ドーンと地面を震わすほどの振動を感じるとともに、木を伐り倒すことが出来ました。

伐り倒したら、この後のプログラムで使う枝や葉を切り取ったり、丸太になった木を協力して運び出したりしました。

「立っている時にはわからなかったけれど、持ったらめっちゃ重い」


一通り、作業を終えたらおやつ。

スタッフ特製のにんじん蒸しパンをいただきました。

ホールアースに戻って片付けをしたら、夕食の時間。

メニューは定番の富士山麓ジビエの鹿肉を使ったカレー!

木や鹿は生きていたもの。
その恵みを無駄にすること無くいただく意味をスタッフから聞きながら、頂きました。

食べ終わったら、それぞれに水をなるべく汚さないようにホールアース流の洗い方で食器を片づけました。

食器の片づけをしたら、アロマ水作りをしました。

みんなで伐ったヒノキの葉を枝からちぎって、蒸留器の中に詰めます。

蒸留器の仕組みを教わって、いざコンロを点火。
出来上がるのは、明日。
しっかりとアロマ水が出来るかドキドキしながら完成を待ちました。

夕方から雨が降っていましたが、希望者はカッパを着込んで、夜の生き物探しへ。

「ゲンゴロウがいた!」

「雨のなかでも生き物たちはいつも通りに暮らしているんだね!」
と普段あまり見る機会がない、雨の中の生きものたちの様子を観察することができました。

入浴や歯磨き、日記書きをしたら、おやすみなさい。
夜中に警報級の大雨となる予報も出ていたため、テントではなく、山小屋風のロッジで寝袋を使って就寝となりました。

2日目。
「おはよう!」と子ども達を起こしに行くと、多くの子がぐっすりと眠れていた様子。

身支度を整えて、外に行ってみると、

昨晩しかけたアロマ水がビーカーに溜まって、出来てきている様子を見ることが出来ました。

雨がまだ降っていましたが、動物たちのお世話はかかすことが出来ません。

カッパを着て、鶏やヤギ、犬のお世話をみんなで分担しながら行いました。

動物のお世話を終えたら、今度はみんなの朝ごはん。

「甘酸っぱくて美味しい!」
朝ごはんには、敷地内に成っている桑の実を入れたヨーグルトも出ました。

朝ごはんの食器もそれぞれで片付けをし、荷物整理をしました。

それらが終わったら、今日のメインプログラム「クラフト(森のかけら)」をしました。

昨日みんなで伐った木と同じ、ヒノキの丸太をトンカチで割った“森のかけら”を、紙やすりで磨いていきます。

「見て、ツルツルになってきた!」

「よーし、うぉー!」と勢いをつけて、磨いている子も。

磨けば磨くほど、ツルツルと触り心地が良くなってきます。

最後に紐と木でできたビーズを通したら、こめ油を塗り込んでいきます。

「わー木目がきれい!」
オリジナルのキーホルダーが完成しました。

その後は自由時間。

動物たちと触れ合ったり、昨日伐ったヒノキを輪切りにしてみたり、朝食にも出た桑の実を採って食べてみたり。

お昼ごはんは、ホールアースがある富士宮の名物、富士宮やきそば。

たくさん遊んでおなかも空いたのか、何度もおかわりをしている子もいました。

最後にお別れの会をしました。

「ノコギリを使って木を伐るのは大変だったけれど、伐り倒せたときはとても嬉しかった」

「森のかけらのキーホルダーがツルッツルに出来た」
「ノコギリを使うのが心配だったけれど、みんなが『うまい』と褒めてくれて嬉しかった」
と、それぞれにどんな2日間だったか感想を言い合いました。

これで今回のキャンプはおしまい。

力を合わせて1本の木を伐り倒し、みんなで協力することの楽しさ。
「ドーン」と地を震わすほどの生きている木の重さ。
伐った木を無駄にしないようにする心。
普段何気なく使っている木でできているものや、それを作ったりしてくれる人への感謝。
様々なことを感じてくれていたら嬉しく思います。

アドベンチャージュニアは1年を通して開催しています!(詳しくはこちら
次回第3回は「水のゆくえ」をテーマに、6月21日(土)~6月22日(日)の1泊2日で行います。

またみんなと会えるのを楽しみにしています!
またねー!

今回のキャンプの実施概要はこちら
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担当:目杉