【ホールアース自然学校福島校スタッフは野外・災害救急法の国際資格有資格者となりました】



過酷な環境や災害などの状況でも「いのちをつなぐ」救急法。

ウィルダネス状況下（傷病への決定的な処置（病院での医療的処置）を受けられるまで時間を要する状況）に赴く方は身につけておいて損はない野外・災害救急法です。

というより、知識や技術を学ぶ素晴らしい講習はたくさんありますが、これほど"実践的に、身に染みて感じ、得られる"講習は無いと思います。
野外に引率される方は必修の研修であると和田個人としては思います。
（※組織の見解ではありません）

今回は「Wilderness Medical Associates Japan（以下、WMA-J）」のWilderness Advanced First Aid (WAFA)４日間４０時間コースを受講。

東北での開催は殆どないため、東北山岳ガイド協会 (以下、TAGA)福島支部の招致開催という形で「登山ガイドサービス３GAKU」のじゅにーに声掛けをもらって実現しました。

WMA-J代表の横堀さんはかつてホールアース自然学校にも在籍していて、和田が前回2011年に受講し、2012年頃に福島校での招致開催も検討したのですが、まだまだ福島・東北でのつながりのなかった当時の私には実現することは叶いませんでした。
それが今回このような形で実現し、とても嬉しく思います！感謝。

当日は、TAGA福島支部と同宮城支部の方々、そしていいざかサポーターズクラブの方々も含め総勢１３名での講習となりました。

具体的な内容としては、

４日間、ひたすら屋内での講義と屋外での実習を繰り返します。

この野外での実習（シミュレーション）が本格的で、救助者と傷病者を交互に行うのですが、傷病者は血糊をはじめとする特殊なメイクを施して、実践さながらの様相で行われます。

　

２日間遭難してさまよった傷病者↓


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傷病者役が本気で演技をしないことは、救助者役にとって現場の臨場感が生まれない。

シチュエーションによって変化する傷病者の状況。

シミュレーション中に起こる環境や救助状況の変化、傷病者の容態変化。

座学の中で、人体の呼吸器・循環器・神経・筋骨格それぞれについてのメカニズムを学び、
生命が危機に至るプロセスと人体のおこなう反応を知り、判断する。

その他にもアレルギーや毒、疾病や薬などについても詳しく学ぶ。

それまでしても、あくまでも我々には「命をつなぐ」処置しかできない中で、最善の決断をしていく。
とてもシビアな状況では、クリティカルな判断も求められます。

　

４日間、みんなで本気になって課題に取り組み、"最善"は"正解"ではないので、トライとエラーを繰り返し、夜遅くまで議論しました。

４日目には、国際基準となる資格の筆記＆実技試験。

その頃には、現場での状況判断・傷病者の致死につながるかどうかの評価・傷病者の現状評価などが身に沁みついています。（しかし、必要以上に焦ると抜け落ちることがたくさんあるので、常に手元には防水紙でできたフィールドノートを持って、確実な対応を行います）

日本では、第三者を引率する立場となったとき、引率者として必ず責任を負います。
そして、さらに私たち自然学校スタッフは、自然の中に老若男女と一緒に入っていくことを大切な活動としています。

事前のリスクマネジメント、事中の安全管理を行うことはもちろんですが、いつなんどきどのような事態が起こるかは、震災も含め誰にもわかりません。

本講習会で覚えた知識・技術を実際に使うことのないように、使わねばならない場合は確実にできるように、今回の講習を受けた仲間たちや全国の仲間たちと一緒に、より一層の安全管理に努めていきたいと思います。

　

WMA-J詳細はこちらのパンフレットもご覧ください。

　

※写真の多くは３GAKUのじゅにーからいただいたものを使わせていただいております。
　掲載不可などございましたらご連絡ください。　⇒　fukushia@wens.gr.jp（和田）