12月の四季コースは「いのちをいただく」がテーマ。
1日目は、合鴨農法の一役を担ったアヒルを自分たちで屠畜して食べました。
はい。ポクチーです。その時の思いをつづらせてもらいます。
自分の手で屠殺するのは初めてのことだった。
人生であまりに、その経験に触れてこなかったせいか。
率直に、始まるまで「緊張感」がなかった。
振り返れば6月、生まれたてのアヒルの雛は、ぴよぴよ鳴きながら、
おぼつかない足で、箱の中を駆け回っていた。可愛かった。
今、成長し目の前で大きな翼をばたつかせる彼(アヒル)と向き合っている。
生き抜いてきた彼の生涯(6ヶ月)はどうだったのだろう。
そんな思いに更けながら、屠殺は始まった。
アヒルを地面に押さえ、目を覆い、落ちつかせる。
足をロープに吊るし、アヒルを逆さに。
首を掴み、ナイフを持ったその瞬間。
自分の中の緊張感が一気に高まった。
「あ、殺すんだ、この手で」
できるだけ、苦しまずに死んで欲しいことを願っていた。
「命頂きます!」と小さく言い、首の動脈を切った。
うまく切れていて欲しい。
手が震えていた(らしい。記憶がない。)
血が早く流れ出るよう、首を曲げ自分の手で持つ。
思っていた以上に絶命まで時間がかかることに、心が重かった。
早く過ぎて欲しい。
命が尽きた瞬間は、"眼"を見ていればわかる。
この瞬間を見逃してはいけないと思った。
時折、体をばたつかせ、身体がブルブルと痙攣する。
「グワッーギュー、ギューギュー、」鳴いた。
最後のうめきのようなもの。
眼から光がなくなった。アヒルの命をいただいた瞬間だった。
自分は、「命」から遠く離れた空間で生きていることを感じた。
お肉を食べる時、命をいただく、この過程を思い起こして、
手放したものが、自分の中戻ってくるような感覚を。
「命を頂いている。」という感覚を。
丁寧に、大切に。
想うだけでなく、感じられる環境や繋がりを持っていたいと思った。
解体する過程や、料理する過程で、色んな思いが巡った。
ぜひ、多くの人に経験して見て欲しい。きっと多くの異なる感覚があると思う。
2日目。(ちぃさ〜がブログ担当します♪)
突然ですが、
皆さんはジビエ(野生鳥獣のお肉)を知っていますか?
私はホールアースにきて初めて知りました!
2日目は鹿と狩猟のお話です。
自然の中で生活している野生の鹿。
広い山の中で、小さな罠を踏ませるにはどうしたらいいでしょうか。
最初に、鹿の足跡を探しながら頻繁に利用しているだろう獣道を見つけます。
その中で、より通るだろう道を予測し、可能性があれば罠を設置していきます。
ただ、鹿は学習能力が高く、罠にはまらないよう、地面をキョロキョロと確認しながら歩くんだとか!? 土の上から少しでもワイヤーが見えると、そこを絶対に歩かないそうです。だから、猟師と鹿の心理戦、駆け引きなんですね!ワザと倒木などの障害物を置いたり。掘り返した土をバレない様に別の場所へ捨てたり。
罠の設置には、猟師の経験や知識が沢山散りばめられてるんです。
ここまで話して、
どうして、鹿を捕まえるの?
捕まえた後、鹿はどうなるの?
きっと、そんなことを疑問に思ったはず。
富士山ではいま鹿が増えすぎて、人が育てた木を食べてしまい困っているそうです。
だから、良いか悪いかは分からないけれど、ホールアースでは鹿を捕獲してそのお肉をいただいているんです。
実際に鹿肉を食べてみた個人的な感想は
脂身が少なくてアッサリ、噛みごたえがあり美味しいですよ♪
少しでも皆さんが、自然と鹿と人の関係について知ってもらえたら嬉しいです!
(1日目 文:21期生ポクチー)(2日目 文:21期生ちぃさ~)
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