アドベンチャージュニア  第6回 「余すところなく頂く」

アドベンチャージュニア第6回
アドベンチャージュニア第6回

「余すところなく頂く」

森と、野生動物と、人 ―そのつながりを感じながら、命をいただく意味を知ろう。

森の中には、色んな生きものが住んでいます。
そこは、人間が住む場所とは、まるで別世界。

森林の面積が国の面積の約70%を占める日本では、
人間が住む世界と、野生の生きものが住む世界は、実はそんなに遠くはありません。

​だけど、私たちは野生の生きもののことをよく知りません。
暮らしの中では、知らなくても平気ですが、本当は、森と野生動物と人間は、見えないところでつながっています。

​年々増えている、野生動物の数。街中にやってくる野生動物も増えています。
また、特に数が増えた鹿が、森の中の木の芽や樹皮を食べることで、
他の生きものの住みかが少なくなってしまったり、森の成長が妨げられることもあります。
では、森の成長を妨げたり、畑に入り込んで作物を食べてしまう野生動物は“悪者”でしょうか?
なぜそんなことをするのでしょうか?

​もしかしたら、そこに人間の行動が関わっているかもしれません。
今回は、森と野生動物に詳しい“猟師さん”から直接聞いて、
自分の手を動かしながら、見て、触れて、そのつながりを感じてみます。

​そして、なぜ、余すことなく命をいただくことが「森を守る」ことにつながるのかを考えてみます。

◇鹿肉を解体しよう
​みんなが大好きなお肉。お肉にも色々種類があって、その背景も様々です。
最近はそんなに珍しくなくなった“ジビエ”もそのひとつ。
さて、ジビエとは、どういったお肉を指すのでしょうか。

​​スーパーで見かけるのは、カットされてトレーに入れられたお肉。
その姿からは、その肉がどこの部位なのか、そして、どのくらいの大きさの動物だったのかは想像がつきません。

​1日目は、自分たちで食べる“ジビエ”を、自分たちで解体します。
解体するのは脚の部分。
富士山麓の森の中を駆け回って育った鹿の足は、どんな大きさで、どんな構造をしているのか?
丁寧にナイフを入れながら、学びます。

◇センサーカメラを仕掛けてみよう
ホールアースの近くにある山にちょっと踏み入れたら、鹿の○○を発見することがあります。
また、夜遅くに耳を澄ませると、どこからか、少し悲しげな鳴き声が聞こえるかもしれません。
ただ、痕跡を見つけることができても、その姿を直接見ることは、簡単にはできません。

​そこで、野生動物の動きをとらえることができるセンサーカメラを設置しに行きます。
それも、どこでもいいわけではありません。
猟師のあなごから、鹿はどんな行動をするのか、罠はどんな風に仕掛けるのか、実際の猟はどんな風にするのか聞いて、想像を膨らませて、設置してみよう。

​相手は、野生動物。
必ずカメラでとらえられるわけではありませんが、もしかしたらラッキーなことも起こるかもしれません!

◇鹿革でキーホルダーをつくろう
動物からいただくものは、食べものばかりではありません。
服や靴、かばん、家具など、昔から人は“革”に守られ、助けられてきました。
特に、鹿革の歴史は古く、日本人にとって一番関わりの深い革かもしれません。
鹿革はどんな手触りでしょうか?硬い?やわらかい?厚い?薄い?
自分で触ってみることで、その特徴がよくわかります。

​天然のものなので、どれひとつとして同じものはありません。
ゆっくり丁寧に、自分のオリジナルの鹿革キーホルダーを作ってみよう。
さぁ、2日間で、どんなことが見えてくるでしょうか。
猟師の視点になってみると、山が少し違って見えるようになるかもしれません。
肉の味の違いがわかるようになるかもしれません。
野生動物は、私たちの生活から遠い存在のように思えるかもしれませんが、人間との関わり方が変わっただけで、必ずつながっているのです。

​きっと、自分で体験することで、森や、野生動物との心の距離が、少し近づくはずです。

詳細情報

日程2024年11月16日(土) 12:00~11月17日(日) 14:00 1泊2日
スケジュール1日目
昼食
オリエンテーション
猟師に聞いてみよう
鹿の解体体験
夕食(ジビエ料理)
センサーカメラ仕掛け
入浴
おやすみなさい

2日目
朝食
鹿革クラフト
昼食
ふりかえり・お別れ会

※活動内容は、天候その他の条件により変更することがあります。
参加人数各回15名程度
対象小学1年生~小学6年生(中学生は要相談)
料金28,000円(税込)
お支払い方法現地でのお支払い(現金またはPayPay)
​クレジットカード決済 ※事前のみ
銀行振り込み ※全回申込のみ
集合解散場所JR新富士駅
JR富士駅
ホールアース自然学校
活動場所ホールアース自然学校(静岡県富士宮市下柚野165)
持ち物初日のお弁当
アウトドアに適した服
動きやすい靴
雨具
軍手
長靴
洗面用具
寝袋(レンタルあり※有料)
その他、詳細は後日送付される資料をご覧ください。
宿泊場所について5人用のテントに3人くらいずつの宿泊になります。
担当スタッフ目杉五條浅子・その他サポートスタッフ